胡蝶蘭を木に着生栽培する方法|流木付けや支柱を使わない育て方

今回は胡蝶蘭を木に着生栽培する方法をご紹介します。

 

 

胡蝶蘭といえば鉢に入っているイメージですが、本来は熱帯雨林の中で木に着生している植物です。

 

日本では冬があるので、残念ながら木の上で花を咲かせる胡蝶蘭を見ることはできません。

 

そこで、今回は屋内で流木やコルク板に着生させる方法についてお話しいたします。

花芽が伸びてきたら支柱で誘導する?

 

もともとは木に着生して育った胡蝶蘭ですが、鉢に入れて育てていると春になると花芽を伸ばして、6月ごろに開花を迎えます。

 

ナチュラルな胡蝶蘭を楽しみたいという方は、自然に伸ばすのが一番ですが、支柱を立てて見栄えを良くする方法もあります。

 

販売されている胡蝶蘭の多くは、支柱のまわりを囲うようにして花茎が伸びています。

 

花芽が伸びてきて枝分かれしはじめた時には一番伸びているところを支柱にくくりつけるようにするとまっすぐ育ちます。

 

下記のように取り付けると上手く育てることができますよ。

 

 

支柱を使って育てると見栄えがよくなるといったメリットもありますが、着生栽培に取り組まれる人も最近では増えてきています。

 

それでは着生栽培について詳しく見ていきましょう。

 

着生栽培された胡蝶蘭

着生栽培のメリットは?

 

鉢に植えられた胡蝶蘭は開業祝いなどで人気が高く、その栽培方法が確立されています。

 

温度調整のされた大規模なビニールハウスで育てられた胡蝶蘭は支柱をつかって誘引し、

 

高級感のあるギフトとして見た目も整えられたのちに皆さんのお手元に届けられます。

 

そんな胡蝶蘭を着生栽培するには3つのメリットがあります。

 

① 根腐れをおこさない

 

胡蝶蘭本来の力を取り戻すのには「着生栽培」や「空中栽培」といった方法が効果的です。

 

鉢に入った胡蝶蘭を育てる時には水のあげすぎや寒さによって、花や根が弱ってしまうことがあります。

 

そんな時には東南アジアの熱帯雨林に着生していた時と同じ環境で育ててあげると回復が早くなります。

 

② 根が光や空気に触れると育ちが良くなる

 

豆知識になりますが、胡蝶蘭の根には葉緑素があります。

 

そのため根を光に当てて、風通しの良い環境においておくと成長が早くなります。

 

「着生栽培」によって根はむき出しになるので、花が終わってしまった胡蝶蘭をもう一度育てたいという時にはオススメです。

 

③ 新しい胡蝶蘭の姿を見れる

 

枝垂れ柳のように垂れ下がる胡蝶蘭は非常にエキゾチックな雰囲気です。

 

開業祝いでお店の前においてある胡蝶蘭を見慣れていると新しい発見があります。

 

流木やコルク板にまとわりついた胡蝶蘭がパッと花を咲かせた姿はとても美しいです。

胡蝶蘭を木に着生栽培する方法

① 流木やコルク板を用意する
② 胡蝶蘭にまとわりついた水ゴケを取る
③ 腐った根や花茎を切り落とす
④ 新しい水ゴケを胡蝶蘭と流木やコルク板に取り付ける
⑤ 木綿糸を胡蝶蘭と流木やコルク板に巻きつける
⑥ ステンレス線で胡蝶蘭と流木やコルク板を固定する
⑦ 壁などに吊るす

 

着生栽培にはヘゴ付けが一番便利

 

ヘゴ板は2000円くらいで楽天やアマゾンでも売られています。

 

ヘゴはもともと熱帯に生息しており、網目状の気根によって通気性の良いいのが特徴です。

 

 

天然素材のため黒褐色のカラーリングのみとなりますが、コウモリ蘭やチケイ蘭の栽培にも用いられています。

 

軽量で扱いやすいのためビカクシダの株分けにもぴったりです。

 

水やりが簡単になるので、吊るす際にもプランターよりもヘゴ付けが最近では人気となっています。

 

胡蝶蘭 水耕栽培で育てる時の注意点

 

観葉植物は根を少しだけ水につけておく水耕栽培によっておしゃれに育てることができます。

 

 

胡蝶蘭も水耕栽培をすれば根腐れを引き起こす可能性も低くなります。

 

注意して欲しいのは水は根っこの先だけにつけること。

 

あまりにも水に浸かり過ぎると胡蝶蘭本来の生命力が失われてしまうのです。

 

胡蝶蘭 花芽がたくさん枝分かれしてしまった時の対処法

 

成長が著しい胡蝶蘭は時として花芽がたくさん枝分かれします。

 

 

そのまま伸ばしてあげるとたくさん花が咲くので悪いことではありせん。

 

しかし、花には負担がかかってしまうので3000倍に薄めた液体肥料をあげると生長を促進できますよ。

 

花芽はたくさん伸びたけど花が咲かなかった、、、というパターンもあり、生長をサポートしてあげることも時には大切です。

 

去年は咲き誇っていたのに今年はイマイチ、、、という時には着生栽培や水耕栽培を試してみると胡蝶蘭本来の生命力を取り戻せることでしょう。

 

関連記事:胡蝶蘭の株分けや増やし方!苗から育てて寿命は50年?

 

まとめ

 

根っこの部分が光や風があたる場所に置いておけば木に着生しなくても胡蝶蘭は育ちやすくなります。

 

金網カゴや瓶に入れて育てる方も少なくありません。

 

以上、「胡蝶蘭を木に着生栽培する方法|流木付けや支柱を使わない育て方」でした。